年末年始に聴いた45枚のCD。編集Sの日誌 2021年1月

1/4(月)
あけましておめでとうございます。
この年末年始も諸々の原稿を書き続けていましたが、社会的には明日が仕事はじめです。
昨年はコロナ禍で色々なことがうまくいかない年でしたが、
できなかったことよりもできたこと、これからできそうなことに思いを馳せたいと思います。
昨年は、3月に梵天レコードの加藤君とウェブメディア「Tranquilized Magazine」を始めることができました。
また9月に、新バンドNightwingsのレコーディングを行いました。こちらは今年中にはリリースできるかと。
今年中に、このNightwingsのアルバムをつくりたいですね。曲はもう割と揃っています。
また、18年末に上梓したディスクガイド『Vintage and Evil』(発行=オルタナパブリッシング、発売=星雲社)に続く、第2弾ディスクガイドの原稿を19年頃からシコシコと書き溜めていたのですが、これを脱稿までもっていきたい。
前作の執筆には約5年を要したのですが、今作は前作の約2倍のライター陣にご協力頂き、執筆ペースも約2倍の進捗をみせています。
The BeatlesとCypress HillとJ-POPが一緒に掲載されているような、今までにないディスクガイドになる予定です。どんな切り口なのかは、リリース時のお楽しみということで。

今回の年末年始は、妻子をひたちなかに送り迎えつつ、1人下道岐阜旅行などを挟みながら1400kmほどを走り倒しました。
道中で聴いていた、45枚のCDは以下の通り。

Steel Mill「Jewels Of The Forest – Green Eyed God Plus」
V.A.「L’arc~en~Ciel Tribute」
スピッツ「オーロラになれなかった人のために」
スピッツ「Crispy!」
日向坂46「ひなたざか」
少年ナイフ「Let’s Knife」
Salem「Creating Our Sins」
Nightwingsの未発表音源
Ramases「Space Hymns」
The Third Power「Believe」
The Slits「Cut」
乃木坂46「生まれてから初めて見た夢」
Paul Chain Violet Theatre「In The Darkness」
TNT「Firefly」
Simon And Garfunkel「Parsley, Sage, Rosemary And Thyme」
Tai Phong「Tai Phong」
山本彩「Rainbow」
AKB48「0と1の間」
Jacks「Vacant World」
アーバンギャルド「少女は二度死ぬ」
Simon And Garfunkel「Sounds Of Silence」
放課後ティータイム「放課後ティータイムⅡ」
Ecstatic Vision「Sonic Praise」
Tear Gas「Tear Gas」
スピッツ「ハチミツ」
たこやきレインボー「軟体的なボヤージュ」
Three Man Army「A Third Of A Lifetime」
スピッツ「インディゴ地平線」
乃木坂46「透明な色」
Tarot「To Live Forever」
Sonic Flower「Sonic Flower」
スピッツ「三日月ロック」
Kula Shaker「K」
山内テツ「TETSU」
Speed「Rise」
スピッツ「空の飛び方」
Speed「Starting Over」
乃木坂46「それぞれの椅子」
Skull Pit「Skull Pit」
Stillborn「State Of Disconnection」
Mellow Candle「Swadding Songs」
Beethoven「Three Favourite Sonatas “Moonlight” “Pathetique” “Appassionata”」
エレファントカシマシ「エレファントカシマシ」
Glay「Beloved」
トスカニーニ「くるみ割り人形~ロシア管弦楽曲集」

1/26(火)
「alternative(オルタナティブ)」。「代替の」とか「代わりのもの」とかいう意味だ。
オルタナティブロックとは、80年代までに隆盛を極めたアリーナ型の商業的なロックへの対抗概念として生み出された語だが、いまや特定の音世界を指す陳腐化した言葉に成り下がってしまった。Nirvanaの後追いみたいなサウンドを安易に「オルタナ」と呼ぶのはやめにしたい。
個人的見解だが、俺は「オルタナ」という言葉に越境の精神を読み込んでいる。一定の座標に留まり続けることを良しとせず、絶えず運動し、貪欲に異種配合を繰り返していくようなエネルギー。それはロック(に限らないが)という音楽が本来もっていた本質的な要素なのではないか?
たとえハードロック/ヘヴィメタルの領域においても、イケてるバンド群の全盛期には、彼らはやはりオルタナティブな存在だった。Deep Purpleしかり、King Crimsonしかり、Black Sabbathしかり、Judas Priestしかり、Motorheadしかり。常に越境の精神があった。ヘヴィメタルのなかでは比較的保守派なサブジャンルであるジャーマンメタル/メロディックスピードメタルの代表格Helloweenにおいておや、そうである。
こうした「オルタナ的精神」の有無が、バンドの輝き、色気、魅力、スリルなどのあるなしを分けている。昨今のNWOTHM、リバイバルスラッシュ、ヴィンテージリバイバルとか呼ばれるバンド群、ほとんどがつまならい。偉大なる先達たちが、後世において定番化する「〇〇スタイル」と呼ばれるサウンドを確立するまでに、脳に血の汗をかきながら模索し、実験し、葛藤してきた道程をスッ飛ばして、定番化した音楽性の骨組みをコピーしているだけだからである。
自分が作曲するバンドでは、語弊を恐れずにこの「オルタナ的精神」を常にもって臨みたいものだ。

1/31(日)
なんとなく昨日から始めた禁煙の2日目が終了しようとしている。
目立った効能は、暇つぶしにスマホを触る時間が減ったこと。
デメリットは、常に禁断症状、すなわち「煙草を吸わなければ完全な自分に戻れない」状態になっているから、何をやっても味気なく、ソワソワと落ち着きなく、街は色あせて見え、日常から喜びが失われたこと。

人生がまったく楽しくない!

少なくとも2日目まではイケることがわかりました。
別にここで禁煙宣言するつもりではありませんので、今度会ったときに私が吸っていてもそっとしといてください。

■先月

岐阜で生まれ育った親父はとことん海に縁のない人生だった。編集Sの日誌 2020年12月

■次月

重度の脚フェチなので、ハイヒール型のチョコレートをもらった。編集Sの日誌 2021年2月

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