Nightwingsに新メンバーが加入しました 編集Sの日誌 2022年10月

10/17(月)

Heavens Gate「Livin’ In Hysteria」(1991)

晩飯作り用のBGMコーナーに持ってきてから、惰性で3日連続聴き続けてる。
Helloween以降のジャーマンメタルのなかでは、比較的Judas PriestやLoudnessに近い硬質な耳触りが特徴だな。2曲目が好き。
こんなのばかり聴いていると、Nightwingsの次の新曲が純金属的なものになってしまうかもしれない(笑)
積んだCDの上に冷蔵を要さない食材を置くのは、我が家の日常風景です。

10/21(金)

昔から文芸誌に苦手意識がある。弁当箱のようなボリューム感、トゥーマッチと感じる。カバンの中でかさばる。これが月刊ともなると、次の号が発売される前に読み終えなければという切迫感も合わさる。

加えて、誰かがどこかで書いていたか話していたことなのだが(とてつもなくあやふやな記憶)、多くの作品がタイトル、著者名、本文だけの状態で掲載されているので、各作品を読み始めるための心理的負荷が高い。単行本であれば、装幀や帯のコピーからどんな作品か予想できるから、読み始める前にある程度の心構えができるのだが、文芸誌ではそれができない。

同じことは音楽のコンピレーションアルバムにも言えるけど、音楽は勝手に流れていくが、文章は能動的に読み進めなければいけない点において、コンテンツとして消費するためのカロリーがダンチである。

また文芸誌において、連載作品は大抵、途中から始まって途中で終わりになる。私は作品の鑑賞に対しては結構神経質な性質だから、小説を途中から読み始めて途中で終わりにするのは「なんかやだ」(テレビでやってる映画とかを途中から見て途中で止めるのも)。

だから今まで、文芸誌を手にすることがあってもそれは何かの必要に駆られて購入したものか、何かの折に頂戴したもので、定期的に購読するということはなかった。

のだが、そんな私でも読み続けられそうな文芸誌が登場した。河出書房新社の「スピン/spin」だ。同誌は河出書房新社が2026年に迎える創業140周年に向けたカウントダウン企画で、16号で完結する季刊誌だ。

この「スピン」では、私が文芸誌に対して感じる諸々のハードルが緩和されている。

まずボリューム。他の大手文芸誌がたいてい400~500頁もあるのに対して、144~160頁で刊行していくという。一般的な単行本よりも短いこの頁数ならサクっと読めるし、カバンも重くならない。ついでに値段も本体300円とやたらに安い。

次に、創刊から読み始めることができて、16号で終わるというゴールがあらかじめ見えている点。季刊(3カ月に1号)という刊行ペースも、読むのに追い立てられることがなさそうで良い。

とはいっても先にも述べたように、掲載作品の事前情報が少ないので文章を読み始めるのにかかる心理的負荷は依然としてあるわけだが、そこは私も少しは原稿読みを仕事にしているんだから頑張ろうという心構えである。裏を返すと、どういう状況なのか、これからどうやって展開していくのか(下手すると何が書いてあるのかすら)もわからない文章を最初から読み進めていくのは、ありとあらゆる敵や罠に警戒しつつ歩みを進めていかねばならないウィザードリィのダンジョン探索のようなスリルに満ち溢れているともいえる。

それにしても、複数の連載小説をブツ切りで読んでいくというのは、私にとっては未知の読書体験なので一体どういうことになるのか、期待半分、不安半分というところ。だいたい私は本を併読することはあっても、小説作品を複数冊平行して読み進めることはほぼないのです。それがいっぺんに何作品も、分量はそれぞれちょっとずつだけ、続きは3カ月後。これって次号が出たときに、私はどんな風に作品に向き合うんだろう。案外すんなり続きから読み始められるのか、忘れてるから前号に巻き戻って読むのか、それとも読むのを止めちゃうのか、ということに、自分で自分に興味をもっている。

といっても、文芸誌というものが長年にわたって作品発表・鑑賞の場として成立しているということは、人間の脳は案外、複数の小説作品のブツ切り読みに対応しうるということなのかも。

まあ本誌に関しては、私が定点的に観測している現代作家のひとりである鈴木涼美氏が書いているという点が一番のアピールポイントだったわけなんですけれども。

12/28(金)
妻「ジブリパーク行きたくない?」

俺「俺が、いかにジブリにそこまで思い入れがない人間か知ってるだろう」

妻「あ、そーか。じゃあディズニーランドは?」

俺「こないだ行ったばっかりだろ」

妻「コロナ前の話だろ? お前の『こないだ』には何年くらいの幅があるんだよ」

俺「ディズニーは10年に1回くらいで十分だ。どこも混雑してるわ飯は高いわで、夢の国どころか悪夢の国だ」

妻「じゃあUSJは? USJ行こーよ! あんた、ジョーズとか好きじゃん」

俺「検討する」

妻「やったー! 来月行く?」

俺「いや、もっと中・長期的に考える」

妻「はあ? なんだそれ」

俺「中・長期的な行動計画の一案として議論の俎上に上げることは、不可能ではないと考えている」

妻「今年の補正予算に組み込めよ」

俺「ただちにということではなく、関係各所ともしっかりと調整を行いながら慎重に検討して参る」

妻「これ行く気ねーな」

俺「行く気がないというわけではなく、将来的な実現可能性も含めてきっちりと検討して参りたい」

10/30(日)

アナウンスが遅くなりましたが、私がギターボーカルを務めるバンド・Nightwingsには9月に、リードギタリストとして元Tabula Rasa(同名異バンドがいっぱいいる)とNaxatのKohta(コータ)氏が加入しております。

4人編成での初ライブは、下記のバラナンブ1stアルバムのレコ発にてブチかまします。

【バラナンブ 1stフルアルバム『深く、花を見て』発売記念ライブ】
2022年12月8日(木)

高円寺Showboat
open & DJ start 19:15
前売2500円 当日3000円 +1drink order

【出演】
バラナンブ
Nightwings
DJ Mally Violet

会場でバラナンブのアルバム先行発売予定

10/31(月)
上記のメンバー加入告知の追記として、Kohta氏と私の関わりを「Tranquilized Magazine」限定のボーナストラックとして記しておきます。私が普段ライブをやっている界隈にはいなかった人だから、「誰?」と思う人も多いでしょう。Kohta氏は高校時代、一緒にコピーバンドをやっていた人です。年齢は私の1歳上で、高校は別だったけれど、私の高校の1代上の先輩たちと仲が良く、その繋がりで知り合った。大学進学後、Kohta氏はTabula RasaやNaxatというバンドで活動。私はそれらのバンドのライブにたま~に顔を出す程度で、Kohta氏と顔を合わせるのも数年に1回程度、携帯の連絡先も変わってしまっていてわからないという状態だったのですが、Kohta氏がポピュラーソングのカバーなどをやっているUmpoco Bandのライブに私が今年5月に足を運び、直接声がけするかたちで今回の加入にいたったというわけです。

■前月

Zenoやら西武球場やらの話 編集Sの日誌 2022年9月

■次月

『月と睫毛 凪作品集』の話など 編集Sの日誌 2022年11月

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